電気を使用して作動する機器において、機器側のアース(接地)と設備側のアース(接地)が接続されていれば問題なく使用することができるが、何らかの原因により、そのアース(接地)がとれていないと機器からの漏れ電流は少しでも抵抗の低い方へ向かって流れようとし、その機器を触ったり、患者が電気的につながった状態になったとき、機器を触った人や患者が漏れ電流の通り道になり、感電(電撃)が発生します。
医用接地の種類
保護接地
電撃防止のために露出導電性部分の施す接地。
等電位接地
露出導電性部分および系統外導電性部分を等電位とするために、1点へ電気的に接続し、これに施す接地。
医用接地方式の適用
カテゴリ
医療処置内容
医用室の例
医用接地方式
A
心臓内処置、心臓外科手術、および生命維持装置の適用に当たって、電極などを心臓区域内に挿入または接触し使用する医用室 手術室
ICU(特定集中治療室)
CCU(冠動脈疾患集中治療室)
NICU(新生児特定集中治療室)
心臓カテーテル室
保護接地
設けなければならない。

等電位接地
設けなければならない。
B
電極などを体内に挿入または接触し使用するが、心臓には適用しない、体内処理、外科処置などを行う医用室。 GCU/SCU/RCU/MFICU/HCU(準集中治療室)
リカバリー室(回復室)
救急処置室
人工透析室(重症患者対応)
内視鏡室
保護接地
設けなければならない。

等電位接地
必要に応じて設ける。
C
電極など使用するが、体内に適用することのない医用室。 LDR[陣痛・分娩・回復]・分娩室・未熟児室
陣痛室・観察室・病室・ESWL室(結石破砕室)
RI・PET室(核医学検査室)
温熱治療室(ハイパーサーミア)
MRI室(磁気共鳴画像診断室)
X線検査室・診察室
理学療法室・人工透析室(一般)
CT室(コンピュータ断層撮影室)
検査室・処置室
保護接地
設けなければならない。

等電位接地
必要に応じて設ける。
D
患者に電極などを使用することのない医用室。 病室・診察室
検査室・処置室
保護接地
設けなければならない。

等電位接地
必要に応じて設ける。
接地状況
機器接地端子
パネル接地端子
等電位測定

「等電位接地」とは、一般にはなかなか馴染みのないものではあるが、病院において日常ではあり得ない状況に置かれる人たちの安全を考慮したものであることを考えると、決しておろそかにはできない設備であり、正確な施工、定期的な保守・検査により設備が確実に機能していることを確認して、患者に危険が及ぶことのないようにすることが重要です。